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蓄電池

【蓄電池の選び方】太陽光発電の新設時に避けるべき蓄電池

 

 

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今回は、太陽光発電と蓄電池を同時に導入するときに避けるべき蓄電池について紹介いたします!

 

最近の電気代値上げに伴い、おうちで使う電気を、「買う」という選択から、自分で「つくる」という選択をする方が非常に増えています。その代表が太陽光発電システムですが、太陽光発電システムだけだと、太陽光発電する日中の電気を賄うことができても、陽が落ちた夕方以降の電気を賄うことはできません。夕方以降もおうちで使う電気を賄うには太陽光発電した電気を貯めておく家庭用蓄電池が必要です。

 

ただ、家庭用蓄電池といってもいろんな種類があり、どれを選べばいいのかわからないのが当たり前です。どの機種を選ぶべきかは、電力使用量や設置する太陽光パネルの容量、停電時の過ごし方などの条件で絞られます。その中で、太陽光発電と蓄電池を同時に導入するときに避けるべき、避けていただきたい蓄電池がありますので、今回はその根拠について解説させていただきます!

 

 

 

 

 

早速結論から言うと、太陽光発電と蓄電池を同時に導入するときに避けるべき蓄電池は、

 

単機能タイプの蓄電池

 

です。フレキシブルタイプとも呼ばれます。

 

 

 

家庭用蓄電池にはシステム構成において、大きく2つの種類があって、一つが単機能タイプで、もう一つがハイブリッドタイプです。では、なぜ単機能タイプの蓄電池を避けるべきなのか、その理由を解説します。

 

 

 

単機能のシステム構成

 

まず、単機能タイプ蓄電池の構成はこのようになっています。

 

 

 

 

 

太陽光発電システムに、住宅用分電盤を介して蓄電池を追加する形です。単機能タイプの蓄電池は蓄電池専用のパワコンがありますが、ほとんどの機種は蓄電池を含めた1つのユニットに収納されているため、パワコンの機器だけを確認することは難しいです。

 

ここでポイントとなるのは、パワコンが2台あることです。太陽光発電した電力を一度蓄電池に貯めて、それをおうちで使うことを想定します。

 

 

 

まず太陽光パネルでつくられた電気は直流の電気です。これを太陽光発電用のパワコンで、おうちで使うための交流の電気に変換します。この変換時に電力損失が発生します。最新の太陽光発電用のパワコンだと変換効率が約96%なので、4%の変換ロスが発生します。

 

 

 

 

 

その電力を蓄電池に充電するためには、蓄電池用のパワコンで直流の電気に変換する必要があります。この変換時にも電力損失が発生します。蓄電池用のパワコンの変換効率は機種によって異なりますが、93%~96%です。4%~7%の変換ロスが発生します。

 

 

 

 

さらに、蓄電池の貯めた電気をおうちで使うために、蓄電池のパワコンで交流の電気に変換します。ここでも4%~7%の変換ロスが発生します。よって、太陽光発電した電力を一度蓄電池に貯めて、それをおうちで使う場合、約12%~18%の変換ロスが発生します。

 

 

 

 

 

ハイブリッドのシステム構成

 

次に、ハイブリッドタイプ蓄電池の構成はこのようになっています。

 

 

 

 

太陽光発電用と蓄電池用のパワコンが一体型になっていることがポイントです。先に太陽光発電システムを導入しているご家庭では、太陽光発電用のパワコンは取り外す必要があります。同じように太陽光発電した電力を一度蓄電池に貯めて、それをおうちで使うことを想定します。

 

まず太陽光パネルでつくられた電気を蓄電池に充電するとき、ハイブリッドパワコンの場合は交流に変換することなく、直流のまま充電することができます。つまり、変換ロスは発生しません。

 

 

 

 

 

蓄電池の充電した電気をおうちで使うために、ハイブリッドパワコンで交流の電気に変換します。ここで4%~7%の変換ロスが発生します。

 

 

 

 

 

よって、ハイブリッドタイプの蓄電池の場合、太陽光発電した電力を一度蓄電池に貯めて、それをおうちで使う場合、蓄電池からおうちに放電するときの4%~7%の変換ロスしか発生しません。これが単機能タイプの蓄電池を避けるべき理由です!

 

 

 

単機能タイプのメリット/ハイブリッドタイプのデメリット

 

そうは言っても、単機能タイプの蓄電池にもメリットはあるし、ハイブリッドタイプの蓄電池にもデメリットはあるんじゃないの?という方もいると思います。もちろん、それぞれにメリットとデメリットがあります。一般的に言われている単機能タイプのメリットとハイブリッドタイプのデメリットがこちらです。

 

 

導入費用が安い/高い

 

まず、ハイブリッド蓄電池のパワコンは、蓄電池の充放電や太陽光発電した直流の電気を交流に変換するなど、単機能蓄電池のパワコンよりも多機能であるため、その分価格が高い傾向です。

 

ただ、単機能タイプの蓄電池にしたとしても、太陽光発電用のパワコンは残るので、その交換費用を含めると、価格は正直変わらないか、単機能蓄電池と太陽光発電用のパワコン交換工事の時期をずらすと工事費用が割高になり、全体としてみると単機能蓄電池の方が高くなる可能性があります。

 

 

設置している太陽光パネルとの相性がある/相性は気にしない

 

また、単機能タイプの蓄電池は、交流に変換された電気を受けるため、発電時の電圧値や電流値などのパネル特性に関係なく設置することができるのがメリットです。

 

一方、ハイブリッドタイプの蓄電池は、太陽光パネルで発電した直流の電気を直接パワコンが受けるため、パネル特性やパネルの系統によっては接続できなかったり、接続するときに系統を入れ替えたりしなければならない可能性があります。つまり、接続確認をする必要があります。

 

これを逆に考えると、しっかりと接続確認さえすればハイブリッドタイプの蓄電池を設置することができますし、接続確認をするのが面倒くさいと感じたり、知識がない営業マンや販売店こそは単機能タイプの蓄電池をすすめてくることが考えられますので注意が必要です。

 

 

 

単機能タイプのメリット

 

太陽光発電システムなしでも導入することができる

 

単機能タイプの蓄電池のメリットとして、太陽光発電なしでも導入することができるのもよく言われます。たしかにその通りなんですが、ただその場合、東京電力のスマートライフプランのような時間帯によって電力単価がかわる電気料金プランにして、夜間の割安な電気を貯めて昼間の割高な電気の時間帯に使うことになります。

 

経済効果としては、夜間と昼間の電力単価の差に蓄電池の容量と変換ロスをかけることで算出できますが、東京都の補助金を利用してももとをとることはまず不可能です。災害対策も併せて考えるのであれば多少理解はできますが、太陽光発電なしで蓄電池だけの導入はオススメしません。

 

 

 

ハイブリッドタイプのデメリット

 

太陽光発電用のパワコンが無駄になる

 

次にハイブリッド蓄電池のデメリットは、まず太陽光発電用のパワコンが無駄になることです。ハイブリッド蓄電池にすると太陽光発電用のパワコンを取り外す必要があるため、太陽光発電を導入して数年しか経っていないともったいないと感じると思います。

 

これも、先ほどの変換ロスや、後々太陽光発電用のパワコンを交換する費用がかかることを考えれば、太陽光発電用のパワコンが無駄になってしまうのは確かですが、ハイブリッド蓄電池にする方が最終的に費用はかかりません。

 

 

パワコンの出力が低い

 

また、ハイブリッド蓄電池のパワコンは、ダイヤゼブラ電機の9.9kW出力のパワコンを除いて、ほとんどが5.9kW出力のパワコンとなっています。8kWよりも大きい太陽光パネルを設置する場合は5.9kW出力のハイブリッドパワコンだけでなく、4kW出力の太陽光発電用のパワコンを1台設置しなければなりません。

 

もちろん、太陽光発電用のパワコンに接続されたパワコンは蓄電池には充電できませんので、私もこれはデメリットだと考えます。

 

 

 

まとめ

 

今回は、太陽光発電と蓄電池を同時に導入するときに避けるべき蓄電池として、単機能タイプを、ハイブリッドタイプと比較して紹介しました。

 

1kWhあたりの電気使用量の料金が上がっている今、太陽光発電した電気を少しでも有効活用したいのに、わざわざ変換ロスが多く電気を捨てるようなシステムを導入するのは非常にもったいないので、できれば単機能タイプの蓄電池は避けていただきたいです。

 

もちろん、太陽光発電や蓄電池の設置だけでなく、設置後も上手に使えるようアフターフォローを重視している方は、見積りも受け付けていますので、気軽に連絡ください。

 

 

 

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