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蓄電池
今回はファーウェイから2024年6月に発売される新型の住宅向けパワコン「SUN2000-4.95K-LB0-NH」の性能や特長を紹介します!ハイブリッド蓄電池LUNA2000について詳しく知りたい方は、↓↓の動画で説明していますのでご確認ください。
HUAWEIの実績
ファーウェイは、2021年からハイブリッド型の家庭用蓄電池「LUNA2000」日本国内で販売開始しました。SUN2000はLUNA2000を構成するハイブリッドパワコンです。
既存機種である「SUN2000-4.95KTL-JPL1」は、2021年4月出荷開始から、日本市場向けだけでも累計販売台数は約56,000台となっています。また、バッテリーパックについては、世界中で118万個を納入した実績があります。
外観デザイン
まずは外観デザインについて、旧型と比較しながら紹介いたします。新型SUN2000の横幅は425mm、高さ600mm、奥行190mmです。重さは25kgです。旧型は横幅365mm、高さ649mm、奥行159mmで、重さは19kgでしたので、高さはなくなったものの、幅や奥行が大きくなり、少し重くなりました。これはこれから紹介する新しい機能の追加による影響ですが、それでも他メーカーのハイブリッドパワコンと比較するとまだまだ小さいです。
また、施工者側のメリットになりますが、パワコンの中は従来のグローバル仕様の接続から日本仕様の丸端子接続となりました。また、蓄電池との通信接続はコネクタ付きのケーブルでの接続です。これによって日本に馴染んだ施工性になり施工時間を短縮することができます。
では、新しい機能について、こちらの6つを紹介いたします。
・3回路入力(3MPPT)
・機器統合化(スマートロガーと全負荷トランス内蔵)
・起動電圧35V
・EMMA(AI最適制御)対応
・自立運転2台並列運転
・電気自動車への充放電
3回路入力(3MPPT)
まず、今までのSUN2000は、太陽光パネルが接続されているケーブルを入力するためのMPPT入力回路が2つしかありませんでした。
太陽光発電の系統は方向ごとにケーブルでわけることが基本となるため、寄棟屋根などの3面屋根や4面屋根の太陽光発電では回路数が足りず、対応することができませんでした。
すでに太陽光発電を設置している方からHUAWEI蓄電池をつけたいというご依頼がたくさんありましたが、太陽光パネルを東、南、西と屋根の3方向以上に設置していたため、別の機種を選んでいただいたことも実際にありました。
このような問題解決のためや、2台あるパワコンを1台に集約したいというお客様の声から、新型SUN2000では、MPPT入力回路を3回路に増やしました。
機器の統合化(スマートロガーと全負荷トランス内蔵)
次に、機器の統合化です。LUNA2000は、蓄電池+コンバータ、ハイブリッドパワコン、スマートロガー、切替分電盤、全負荷型にするためには追加で全負荷トランス、合計6種類の機器を取り付ける必要がありました。
新型SUN2000は、ハイブリッドパワコンとスマートロガー、全負荷トランスを統合し、屋外の壁掛けの機器はパワコン1台に集約されよりスマートになりました。
スマートロガーは、太陽光発電・蓄電池システムのデータを収集し、パワコンの出力を調整する機能などを搭載した、いわばシステムの頭脳、ブレインです。全負荷トランスは、停電時におうち全体で電気を使ったり、200Vの電化製品を使ったりするためや、システムがピーク時にも安定した電力供給を保つために必要な機器です。
この統合により、スマートロガーや全負荷トランスを設置するスペースが不要になったり、これら機器の配線する工事が不要となったりするため、配線がなくなり景観がよくなるだけでなく、1つの筐体に統合することで製品のコストダウンや施工時間の短縮化にもつながります。
起動電圧35V
続いて、起動電圧です。
起動電圧とは、太陽光パネルが発電したときにパワコンを起動して動作させるための必要な電圧値です。起動電圧に達しないとパワコンが動作せず、自家消費や充電、売電をすることができませんでした。
旧型SUN2000は起動電圧が100Vであっため、パワコンの1回路あたり1,2枚の接続だと起動電圧まで達しないため動作せず、3,4枚は接続しないといけませんでした。これが35Vまで下がったため、パワコン1回路あたりの枚数が1,2枚でも動作できます。また、1日の太陽光発電する時間が伸びたり、曇りの日でも発電を期待できます。
EMMA(AI最適制御)対応
次に、みなさんから良く問い合わせをいただく、AI機能です。
HUAWEIのハイブリッド蓄電池LUNA2000は、ビッグデータとAIを活用して、太陽光発電と蓄電池を組み合わせた場合の電気代削減効果を高めるAIエネルギー管理アシスタント「EMMA」を搭載します。他メーカーですでに搭載されている天気予報連携機能と同様に、夜間電力のある時間帯別電気料金プランにしていると、翌日が雨の場合、昼間の高い電気を買わないようにあらかじめ安い夜間電力を充電しておきます。
さらに、他メーカーの天気予報連携機能では、夜間電力の充電量を調整する機能のみですが、EMMAは、気象データや過去の電気の使い方などを考慮して、充放電の最適なタイミングを見極め、電気料金を効果的に削減します。EMMAの導入による経済メリットは、国内の複数の実験場所で試験したところ10~20%ほどアップしており、最も効果があった場所では約28%の経済メリット向上が見られました。EMMAによって、太陽光発電した電気をより有効活用して電気代を削減することができます。
自立運転2台並列運転
次に、停電時の2台並列運転です。
これは大容量の太陽光パネルを設置していて、パワコンを2台設置する必要があるご家庭に限定した話です。
今までパワコンを複数台設置した住宅では、停電時に自立運転をする場合、パワコン同士を協調させることが難しく、停電時に使用できるのはパワコン1台のみでした。新型SUN2000では、大容量の太陽光パネルを設置した住宅でも、停電時に2台並列の自立運転が可能となります。
例えば、9.9kWの太陽光発電システムがあるお宅で、パワコンをハイブリッドタイプの5.9kWと太陽光発電専用タイプの4.0kWの2台に分けて設置している場合、停電時は5.9kWのハイブリッドパワコンしか停電時に使用することができませんでした。
新型SUN2000は、パワコン同士を連携することができるため、2台のパワコン容量の合計9.9kWすべてを非常用電源として利用することができます。停電になっても使える家電は制限されず、電気の使用量が多いご家庭でも安心して過ごすことができます。
電気自動車への充放電
その他に、まだ開発段階ではありますが、新型SUN2000にV2Hユニットを接続して、EVの電気の充放電も可能となります。専用のV2Hユニットが発売される、既に設置された新型SUN2000に後から接続し、V2Hの機能を後付けすることができます。V2Hユニットについても詳しい情報が入り次第、解説動画を配信させていただきます。
ハイブリッド蓄電池LUNA2000の5重の安全保護
最後に、新型SUN2000を含むハイブリッド蓄電池LUNA2000の安全性について紹介します。
まず、旧型SUN2000のLUNA2000は、2021年の住宅用蓄電池の販売開始からの2年間、世界中で118万個のバッテリーパックを納入しています。それらのすべてにおいて火災やケガ、損傷などはゼロです。これだけで高い安全性があることがわかります。この高い安全性を実現しているのが、蓄電池の火災を防ぐために施された5重の安全保護です。
サイクル試験や釘刺し試験などの厳格な試験や、各電池パッケージに電圧センサ、電流センサ、温度センサを付けて、過充電、過放電、過熱を防いでいます。また、5tの重圧テストに耐えた強固な筐体を採用、さらに、電池セルをまとめた電池パックには8個のセンサを内蔵して、リアルタイムで電気特性や温度状況を監視しています。それに加えて、内部で短絡などが起きて発熱した際に、即座に防火剤を噴出し、燃焼を防ぐ機能も搭載しています。地震が多い日本において、これら5重の安全対策は非常に重要で、これによって火災のリスクを低減して、納入118万個でも火災やケガ、損傷などはゼロという実績結果となっています。
まとめ
今回は、ファーウェイから2024年6月に発売される新型の住宅向けパワコン「SUN2000-4.95K-LB0-NH」を紹介いたしました!SUN2000を含むハイブリッド蓄電池LUNA200は、業界で最も蓄電池ユニットが薄いため、省スペースでも設置することがメリットです。そのほかに、サイクル数は業界トップクラスの12,000サイクルで、低温になると充放電動作が遅くなるリン酸鉄系のリチウムイオン電池ですが、ヒーターを内蔵しており、-20℃になる地域でも設置することができます。
このようにハイスペックな蓄電池にも関わらず、家庭用蓄電池の中では最も安い蓄電池システムの1つです。今回の改善点や新機能でさらに魅力のある機種となりましたので、これから蓄電池の導入を検討している方は是非候補の1つにしてみてください!
蓄電池選びでこんなことに悩んでるという方はお気軽に連絡ください。
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