ブログ・YouTubeBlog & Youtube

ブログ・YouTube Blog & Youtube
YouTube

V2H

蓄電池

【アップデート情報】ニチコントライブリッドT3のV2Hに関する電気自動車EVの電力消費抑制と太陽光発電余剰電力の充電上限値

 

≪重要≫

 

「車両消費電力抑制」機能を「する」にすると、グリーンモード中に太陽光発電の余剰電力があるにも関わらずEVへ充電されない現象が起きています。

 

これは「車両消費電力抑制」を実現するために、パワコンとV2H間で電力のやりとりが「小さい値」を条件に制限をかけているからです。そのしきい値(小さい値)を2kWに設定しているため、「車両消費電力抑制」機能を「する」にすると、太陽光発電の余剰電力が2kW以上にならないとV2H経由でEVに充電されません。

 

これからの冬場は、太陽光発電出力が低下していきますので、太陽光発電の余剰電力が低い方は、「車両消費電力抑制」機能を「しない」にして、EVからの充放電をしない場合は、コネクタロックを解除して運用していただくことをおすすめいたします!

 

 

 

今回は、ニチコンのトライブリッドシステム「ESS-T3」のV2Hに関する追加機能とアップデート方法について解説します。トライブリッドシステムは太陽光発電、蓄電池、EVバッテリーの3つ有効活用するシステムです。

 

すでにトライブリッドシステムを導入している方、または導入を検討している方で、まだ、こちらの「5つの運転モードと注意点」と、

 

 

 

 

こちらの「充放電に関する使い方と注意点」の動画をご覧になっていない方は、あわせてご確認ください!

 

 

 

 

V2Hに関する追加機能は

 

・車両電力消費抑制

・車両余剰充電上限値

 

です。

 

 

 

車両電力消費抑制

 

まず「車両電力消費抑制」について解説します。トライブリッドV2Hを導入された方は、電気自動車が自宅になる場合、充放電ケーブルを電気自動車へ接続してコネクタロックしていると思います。ただ、コネクタロックしている状態ですと、車両とV2Hシステム間の通信を維持するため、電気自動車のバッテリーの電力を消費してしまいます。この消費電力は、接続している車種によって変わります。そのため、翌朝になると電気自動車のバッテリー残量が想定以上に減っていたり、設定した放電下限設定値を下回ったりすることがあります。

 

特に、グリーンモードで動作中は、電気自動車のバッテリー残量が15%未満になると、太陽光発電の余剰電力があっても電気自動車へ充電されません。翌朝、電気自動車へ太陽光発電の余剰電力による充電が始まりません。蓄電池へ充電されるか、蓄電池が満充電の場合は売電することとなります。ですので、電気自動車のバッテリーが15%未満になっている場合は、電気自動車の残量が15%以上になるまで手動で車両充電モードにして充電しなければなりません。

 

 

 

 

ソフトウェアアップデートで「車両電力消費抑制」機能が追加されると、こちらのようにV2Hスタンド設定項目に、「車両電力消費抑制」が増えて、「する」「しない」を選択することができるようになります。

 

 

 

 

「する」にすると、車両充放電電力が少ない場合に電気自動車からV2H スタンドの充放電を停止します。電気自動車からおうちへ放電しているときは、放電の優先設定を車両にしていてもおうちの電力消費状態によっては蓄電池からの放電、または買電に切り替わります。太陽光発電の余剰電力を充電しているときは、太陽光発電による余剰電力が発生した場合でも、30 秒程度は蓄電池への充電、または売電を継続します。その後、余剰電力が多い場合に車両への充電に切り替わります。また、「車両電力消費抑制」機能が有効となる運転モードは、「グリーンモード」、「買電モード」のみです。「EV モード」、「車両充電」、「拡張充電」、「エレムーブ充電」、停電時運転時は、機能しませんのでご注意ください。

 

また、停電時の動作にも注意が必要です。トライブリッドシステムで蓄電池ユニットを併設していないと太陽光発電していない時間に停電したときに、トライブリッドシステムの電源が落ちてしまいます。その際は、比較的新しい電気自動車の場合はV2Hの充放電ケーブルを挿すと、電気自動車からトライブリッドシステムに自動で電力が供給されてトライブリッドシステムが起動します。しかし、「車両電力消費抑制」機能で「する」にしていると、電気自動車は自動で放電開始をしません。電気自動車から電力を供給させるには、社内のシガーソケットを使った操作が必要になります。取扱説明書の「停電時に車両の電源ソケットを利用した起動方法」を参照してください。

 

 

 

 

「しない」にすると、これまで通り、電気自動車とV2Hシステム間の通信を維持するために、電気自動車のバッテリーが電力を消費してしまいますが、少ない車両充放電の電力でも充放電ができます。また、太陽光発電していない時間に停電したときに、自動で電気自動車から電力が供給されます。

 

 

 

車両余剰充電上限値

 

次に「車両余剰充電上限値」について解説します。「車両余剰充電上限値」は、太陽光発電の余剰電力による電気自動車の充電上限を、指定した上限値で停止する設定です。電気自動車のバッテリー残量が設定値に到達したら余剰電力による充電を停止します。

 

こちらもソフトウェアアップデートで機能が追加されると、こちらのようにV2Hスタンド設定項目に、「車両余剰充電上限値」が増えて、値を設定することができるようになります。ただ、電気自動車側でも車種ごとに定められた「充電可能上限値」があります。充電上限は、リモコンで設定する「車両余剰充電上限値」と車種ごとの「充電可能上限値」のうち低い値が優先となります。

 

例えば、「車両余剰充電上限値」が 90%、「充電可能上限値」が 94% の場合、低い90% まで充電を行います。

 

 

 

 

 

アップデート方法

 

最後に「車両電力消費抑制」と「車両余剰充電上限値」の機能を追加するためのアップデート方法について説明します。アップデートするためには、お客様が購入した販売店へ「車両電力消費抑制」と「車両余剰充電上限値」に関するアップデートを実施したいと連絡をします。販売店がお客様情報等を入力した依頼書をメーカーへ提出します。数日後にはインターネット経由でソフトウェアアップデートがされます。お客様が直接メーカーへ連絡しても対応してくれませんのでご注意ください。

 

 

 

まとめ

 

今回は、ニチコンのトライブリッドシステム「ESS-T3」の「車両電力消費抑制」と「車両余剰充電上限値」に関するアップデート情報を解説しました。これらのアップデートによって、さらに賢くエネルギー管理ができるようになりますので、ぜひ活用してください。今後も、このような機能追加やシステムの改善が期待されますので、引き続きチェックしてみてください。

 

トライブリッドシステムに興味持っていただいた方や、もっとこんなことを知りたいよ!蓄電池選びでこんなことに悩んでいるという方はお気軽に連絡ください。

 

 

お問い合わせはこちら