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電気代
みなさん、時間帯によって電気代が変わるってご存知でしたか?実は、電気料金は契約している電力会社のプランによって、「時間帯別」に料金が設定されていることがあります。たとえば、昼間よりも夜の方が電気代は安くなるプランなどがその一例です。この時間帯の特性を上手に活用すれば、毎月の電気代をグッと節約することができます!
では、どの時間帯が一番おトクなのか?答えはズバリ、「深夜の時間帯」、いわゆる“深夜電力”です。深夜は多くの人が寝ていて電力の使用が少ないため、電力会社としても安く提供している場合が多いです。ただし、注意が必要です!「深夜電力は安いから安心」と思っている方も多いのですが、実は最近、その深夜電力の料金も大きく値上がりしています。このことを知らずに、「節約しているつもり」でたくさん電気を使ってしまうと、逆に電気代が月に2〜3万円も高くなってしまった…なんてこともあり得ます。
今回のブログでは、そんな電気代の落とし穴を回避するために、時間帯別電気料金のしくみや、今どの時間帯が本当にお得なのかをわかりやすく解説していきます!少しの工夫で、電気代は大きく変わります。ぜひ、最後までご覧ください!それではまず、今の“深夜電力”が本当に他の時間帯よりお得なのかどうか、そこから一緒に見ていきましょう!
深夜電力の説明
深夜電力とは、主に夜の23時から翌朝7時ごろまでの間、電気代がグッと安くなる料金プランのことを指します。多くの人が寝ていて電気の使用が少なくなるこの時間帯に電気を使うことで、毎月の電気代を節約できる仕組みです。
たとえば、洗濯機や食洗機をタイマーで深夜に動かしたり、エコキュートや蓄電池の充電を深夜に行ったりするだけでも、電気代に大きな差が出てきます。実は、家庭での電力使用は日中に集中していて、深夜や早朝の使用量は全体の3割ほどにとどまります。

そこで登場するのが「深夜電力プラン」です。このプランは、電気の使用が少ない時間帯に使ってもらうことで、電力のムダを減らし、効率よく電気を供給できるように工夫された仕組みです。ここで、「どうして電力会社にとってもメリットがあるのか?」と思われる方もいらっしゃるかもしれません。実は、電力会社が持つ発電設備や送電設備は、昼も夜も常にスタンバイ状態です。夜間もある程度の電力はいつでも供給できるよう準備されています。
しかし、深夜は電気を使う人が少ないため、発電設備が十分に活用されないまま待機している状態になります。これは、レストランがスタッフも食材もそろえて営業しているのに、お客さんが来ないようなものです。そのため、深夜にも電気を使ってもらえると、発電設備を有効に活用でき、電力会社としても無駄なコストを減らすことができます。
利用者にとっては電気代が安くなり、電力会社にとっては効率の良い電力供給が実現する、まさに両者にとってメリットのある仕組みです。さらに、電力のムダが減ることは、社会全体のエネルギー効率の向上にもつながります。つまり、深夜電力を活用することで、自分の家庭だけでなく、日本全体の電力供給の安定にも貢献できるということです。ちなみに、以前の深夜電力プランは電気温水器など一部の機器しか対象になりませんでしたが、現在は「時間帯別料金プラン」が主流です。これにより、冷蔵庫やエアコン、洗濯機など、どんな電気機器でも深夜の割安料金で使用できます。今の生活スタイルに合わせて取り入れやすく、節電や節約を無理なく実践できる時代になっています。
料金の仕組みはどうなっているかというと、このような計算式になっています!たとえば、東京電力の「夜トク8」というプランでは、このようになっています。夜間の電気料金が昼間に比べておよそ25%も安く設定されています。これはかなり魅力的です!一方で、地域によってはこの“お得度”がさらに大きくなることもあります。例えば、東北電力の深夜料金は1kWhあたり約15.20円、関西電力ではなんと約11.12円と、東京よりもさらに割安になっている場合があります。

ここまで聞くと「それならすぐに深夜電力プランに切り替えようかな」と思われた方もいらっしゃるかもしれません。でも、ここで一つ大切なポイントがあります!深夜料金が安く設定されている反面、昼間の料金は通常のプランよりも高くなっているケースが多いです。つまり、日中に電気をよく使うご家庭の場合、かえって電気代が高くなってしまう可能性があるということです。たとえば、共働きで日中はほとんど家にいないというご家庭では深夜プランのメリットを最大限活かせますが、在宅時間が長くて昼間にもエアコンや調理家電を頻繁に使うというご家庭だと、節約効果が小さくなるどころか、逆に電気代が増えてしまうこともあります。
また、もうひとつ見落としがちなポイントがあります。それは「深夜」とされる時間帯が、電力会社やプランによって少しずつ異なるという点です。ある会社では23時~7時、別の会社では22時~8時、さらに別のプランでは1時~6時というように、設定されている時間帯はさまざまです。
ですので、契約前には必ず「自分たちの生活リズムに、その深夜時間帯が合っているかどうか」をチェックすることがとても大切です。無理なく自然に夜間に電気を使えるご家庭であれば、深夜電力プランは非常にお得な選択肢になります。
主要電力会社の深夜料金と値上げ動向
では、ここから本題に入っていきます!今回のブログで最初にお伝えした「最近の深夜電力の値上げ」について、詳しく見ていきましょう。東日本大震災以降、電力会社は燃料費の高騰や発電コストの増加などを背景に、段階的に電気料金を引き上げてきました。この影響を受けているのは通常の電気料金だけではありません。なんと、深夜電力も例外ではなく、むしろ“深夜料金の方が値上げ幅は大きくなっている”というデータも出てきています。
どうして深夜料金の方が上がり幅は大きくなっているのか。その理由は、料金の「上乗せの仕組み」にあります。多くの電力会社では、プランの種類に関係なく、電気料金に対して1kWhあたり数円の上乗せを均等に行う方法を採っています。ここで問題になるのが、もともとの単価の違いです。
たとえば、昼間の料金が1kWhあたり30円、深夜の料金が1kWhあたり10円だったとします。この両方に同じく3円が上乗せされた場合、昼間の料金は30円から33円へと約10%の値上げになりますが、深夜料金は10円から13円となり、実に30%の値上げになります。このように、もともと単価が安い深夜電力にとっては、同じ額の上乗せでも「値上げ率」で見るとぐっと高くなってしまうというわけです。ですので、「深夜はお得」というイメージだけで選んでしまうと、思ったほど節約にならないケースも出てきています。それでは実際に、ここ数年でどれくらい深夜電力の料金が上がったのか、具体的なデータを見ながら一緒に確認していきましょう!
東京電力の公開データによると、契約しているプランによって深夜電力の料金上昇率には違いがあります。しかし、驚くべきことに、どのプランでも一番低い場合で、約80.4%も「基本料金」が上がっているという結果が出ています。ちなみにここで言う「基本料金」とは、使った電力量に関係なく毎月固定でかかる料金のことです。使用量が少なくても発生する費用なので、ここが2倍近くにまで上がるとなると、家計にとってはかなりの負担になります。

幸い、今のところ「電力量料金」、つまり実際に使った電気に応じた従量部分の料金は据え置かれていますが、基本料金がここまで上がると、実感としては「電気代全体が高くなった」と感じる方も多いと思います。また、政府による電気代補助政策も、今後どうなるかはまだはっきりしていません。仮にこの補助が縮小された場合、家計への影響はさらに大きくなる可能性があります。だからこそ、今のうちにご家庭のライフスタイルに合わせて、どの電力プランが最もお得になるかを見直しておくことがとても大切です。たとえ深夜と昼間の電気料金の差が以前よりも縮まってきていたとしても、それでもなお、深夜の方が割安なことには変わりありません。さらに最近では、燃料費調整額のわずかながらの下落など、電気代に少しずつ明るい動きも出てきています。
たとえば東京電力では、2025年5月分の燃料費調整額が前月比で約52円下がる見込みとなっていて、少しでも負担を軽減できる傾向が見られます。さらに政府も新たな対策を検討しており、6月からは「1kWhあたり1.3円を値引きする新たな補助制度」が始まる可能性もあります。
ただし、これらの補助はあくまで“期間限定”の対応です。ガソリンの補助と同様、将来的には縮小や終了が見込まれており、電気代が再び上昇していくことも予想されます。だからこそ、今後の電気代の変化に備えて、情報をしっかりキャッチしながら、ご家庭にとって最も負担の少ないプランを見つけておくことがとても大切です。
深夜料金プランが合う家庭・合わない家庭
では最後に、「深夜料金プランがご家庭に合っているかどうか」を見極めるためのポイントをお伝えします!
この見極めができれば、自分に合わないプランを選んで損してしまう…という事態を防ぐことができますし、逆にぴったり合っていれば、迷わず切り替えて節約をスタートできるはずです。まず、深夜料金プランが特におすすめなのは「夜間に電力の使用が集中するご家庭」です。たとえば、共働きのご夫婦などで日中は家に誰もいないという場合。夜になってからまとめて洗濯や食器洗い、調理、入浴などをするというライフスタイルであれば、深夜電力プランとの相性はとても良いです。
さらに、洗濯乾燥機や食器洗い機などの家電をタイマー設定して深夜に動かす、電気炊飯器を夜間の予約炊飯にするなど、日々の工夫で電気の使用を自然と深夜にシフトすることができます。こうした工夫をするだけで、電気代の節約効果はしっかり感じられるようになります。
そして、もうひとつ注目したいのが「オール電化住宅」です。給湯・暖房・調理といった暮らしに欠かせない熱源を、すべて電気でまかなっているご家庭では、深夜の割安な電気を活用することで光熱費を大きく抑えることができます。たとえば、深夜のうちにエコキュートでお湯を沸かしておく、あるいは蓄熱暖房機で夜のうちに熱を蓄えておくなど、生活スタイルにうまく取り入れることで非常に効率よく節電ができます。目安として、4人家族のオール電化住宅では、年間の電気使用量はおよそ6,600kWhと言われています。もちろん、すべての電気使用を深夜に移すのは現実的ではありませんが、たとえばそのうち30%だけでも深夜にシフトできれば、年間でおよそ3万円の電気代を節約できるという試算もあります。

他にも、電気自動車をお持ちのご家庭は、深夜料金プランとの相性がとても良いです!EVは、一回の充電で数十kWhという大量の電力を使います。ですので、昼間の高い電気料金で充電してしまうと、どうしてもコストがかかってしまいます。しかし、深夜の割安な時間帯に充電するようにすれば、その分の電気代を大きく節約することができます。
例えば、バッテリー容量が40kWhのEVを、月に2回フル充電する場合を考えてみましょう。1回あたり40kWh、月に合計80kWhを充電することになります。この電力を、昼間と深夜でそれぞれ充電したときの単価差が10円/kWhあったとすると、1か月で800円、年間で約9,600円、つまり1万円近くの節約になります!充電の頻度がもっと多い方であれば、それ以上の節約も期待できます。
こうした例からもわかるように、電気を「いつ使うか」を意識するだけで、家計にとって大きなメリットがあるのです。実は、電気自動車だけでなく、家庭で使うさまざまな家電製品も同じように「時間帯を意識するだけで節約ができる」ことをご存じでしょうか?
たとえば、ドラム式洗濯乾燥機は1回で約0.4kWh、食器洗い乾燥機は約0.9kWhの電力を使います。これを昼間に使うと、それぞれ12円、27円かかる計算になりますが、深夜に使えば7.2円、16.2円ですみます。1回だけで見ると金額差は小さく見えますが、これを毎日使った場合、1年間で5,694円もの差になります。こうして家電ごとに見ていくと、「時間帯をずらすだけ」でこれだけの節約ができるということがよくわかりますよね。
ただし、すべてのご家庭に深夜料金プランが向いているというわけではありません。最後に、深夜料金プランにあまり向いていないご家庭の特徴をお伝えします。ご自身の生活スタイルにあてはまるか、ぜひ一緒に確認してみてください。たとえば、日中にご家族が在宅していて、昼間の電力使用量が多いご家庭では注意が必要です。というのも、深夜料金がいくら安くても、昼間の電気単価が割高に設定されているプランが多いため、日中にたくさん電気を使うと、その分のコストが深夜料金の節約効果を打ち消してしまうことがあるからです。具体的には、在宅勤務をされている方や、日中もご自宅で過ごされるご高齢の方、小さなお子さんがいらっしゃるご家庭などでは、エアコンや照明、テレビ、調理家電などを昼間からしっかり使いますよね。
そのようなライフスタイルのご家庭が、単純に「深夜料金が安いからお得そう」と思って時間帯別のプランに切り替えてしまうと、「昼間の料金が思ったより高くて、逆に電気代が増えてしまった…」というケースも実際にあるのです。たとえば、「夜間に洗濯機や食洗機を使うから」と深夜料金プランの「夜トク8」に切り替えた方が、在宅勤務の昼間使用の方が多く、結果的に料金が高くなってしまったという声も耳にします。このような失敗を避けるためには、まずご家庭の電気の使用パターンをしっかりと把握することが大切です。
最近では、多くの電力会社が提供しているシミュレーションツールを使えば、ご自身の過去の使用量データをもとに、深夜料金プランに切り替えた場合の料金を簡単に試算することができます。切り替える前に一度試してみることで、「どのプランが一番自分たちの暮らしに合っているか」が明確になります。
あなたのご家庭は、深夜料金プランと相性が良さそうですか? それとも、昼間の使用が多いタイプでしょうか?ぜひこの機会に、電気の使い方を見直して、よりお得な電力プランを見つけてみてください!
まとめ
深夜電力プラン、いかがでしたでしょうか?ご家庭のライフスタイルに合っていれば、深夜電力プランは大きな節約効果が期待できるとても魅力的な選択肢です。
特に、オール電化住宅や夜間に電気をよく使うご家庭であれば、東京電力や東京ガスが提供している時間帯別料金プランとの相性は非常に良いです。また、世帯人数が多いご家庭では、洗濯機や食洗機などの家電を毎日使う頻度も高くなりますよね。こうした家電をタイマー機能で深夜に動かすだけでも、年間8,000円以上の電気代を節約できる可能性があります。さらに、電気自動車をお持ちの方は、充電を深夜にシフトすることでより大きな節約が見込めます。夜間の充電は1回あたりの電力量が大きいため、時間帯による料金差がそのまま家計の助けになります。
一方で、日中もご自宅にいて電力を多く使うご家庭、たとえば在宅勤務の方やご高齢の方がいらっしゃる場合は、深夜料金の安さよりも、昼間の高い電気代の方が目立ってしまうケースもあります。ですので、まずはご家庭の電力使用パターンを確認して、どの時間帯に多く電気を使っているかを把握することがとても重要です。最近では、電力会社のホームページやアプリで、過去の電気使用量を時間帯ごとに確認できたり、簡単なシミュレーションができたりするサービスも増えています。ぜひ活用してみてください。
また、ここ数年は燃料費の高騰などの影響で、深夜電力も以前ほどの「格安」というわけではなくなりつつあります。ただ、それでもなお、実際に深夜料金プランを利用されている方のうち、8割以上の方が「電気代が安くなった」と実感しているというデータも出ています。
「うちも合ってるかもしれない」と思った方は、ぜひこの機会に一度検討してみてはいかがでしょうか。「電力会社の切り替えって面倒そう…」と思われる方も多いかもしれませんが、今ではほとんどの手続きがインターネットで完結します。工事も不要で、切り替えによる停電リスクもありません。気になる方は、電力会社の公式サイトや、比較サイトなども活用しながら、まずは気軽に調べてみることをおすすめします!また、電力会社の切り替え方法や注意点については、別の動画で詳しく解説していますので、ぜひあわせてご覧ください。
もちろん、太陽光パネルや蓄電池の設置だけでなく、設置後も上手に使えるようアフターフォローを重視している方は、見積りも受け付けていますので、お気軽に連絡ください!
