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太陽光発電

【基礎知識】太陽光発電の「容量」と「出力」の違いとは?

 

今回は、太陽光発電の導入を検討する方が混同しやすい「容量」と「出力」の違いについて解説いたします。

 

見積書やカタログ、その他資料を見ていると、「太陽光パネル容量8.0kW」や「パワコン出力5.9kW」など、kW単位の数字がたくさん出てきて、それぞれの数字の違いがいまいちわかっていない方が多いのではないでしょうか。この“容量”と“出力”はまったく別の意味を持つ数字です。

 

ここを正しく理解していないと、システム設計や費用、さらには補助金の条件にも関わってくる大切なポイントを見落としてしまうこともあります。そこで今回は、まず「パネルの容量」と「実際の発電出力」の違い、そして「パネル容量」と「パワコンの出力」、さらにそれらが合わさった「システム全体の出力」の違いについて、現場目線でわかりやすくお話ししていきます。

 

 

 

パネル容量とは?

 

 

まずは「パネル容量」とは何か、整理していきましょう。太陽光パネルには、それぞれ「公称最大出力」という値が設定されています。これは、JIS規格で定められた一定の条件下、日射量1,000W/㎡、パネル温度25℃のときに、そのパネル1枚あたりが達成できる最大の発電能力を表しています。たとえば1枚あたり450Wのパネルを20枚設置した場合、450W×20枚で9kWが「パネル容量」と呼ばれます。つまり、パネル容量とは、“屋根の上にどれだけの発電能力を載せているか”という理論上の数値です。ただし、これはあくまで理想的な環境での数値であり、実際の発電出力とは異なります。ですから、パネル容量は理論上の最大値で、発電出力は実際の値と覚えておくとわかりやすいと思います。

 

 

 

実際の発電出力とは?

 

 

次に、「実際の発電出力」について見ていきましょう。たとえ9.0kWのパネルを載せていても、最も発電出力が高くなる5月の正午でさえ、8kW前後にとどまります。このように、実際の発電出力はパネル容量の理論値どおりにはならず、天気や気温、時間帯によって常に変化するのが特徴です。発電出力とは、太陽光パネルがその瞬間に実際に発電している電力量のことです。同じパネルでも、条件が少し変わるだけで出力は上下します。

 

 

 

 

たとえば、晴れの日の午前中は太陽の角度がまだ低いため発電は緩やかに始まり、

 

 

 

 

お昼前後に最も発電出力が高くなります。

 

 

 

 

そして午後になると太陽が傾いて、少しずつ出力が下がっていきます。これが1日の基本的な発電カーブです。

 

 

 

 

また、気温の影響も大きく、実は真夏よりも5月頃のほうが発電出力は高い傾向があります。これは、気温が上がるとパネル自体の効率が下がってしまうためです。そのため、夏は日射量が多くてもパネルが熱くなりすぎて、思ったほど発電しないことがあります。一方で、冬は気温が低くパネルの効率は上がるのですが、太陽の角度が低く日照時間も短いため、結果的に1日単位で見たときの発電量は少なくなります。さらに、雲の動きや近くの建物・樹木の影の影響でも発電出力は大きく変わります。雲がかかれば一気に下がり、晴れ間が出ればすぐに戻ります。そうした変化の積み重ねで、1日の発電量が決まっていきます。カタログにある「パネル容量」とは違い、実際の発電出力は常に動いているリアルタイムの値です。

 

 

 

 

 

パネル容量・パワコン出力・システム出力の違い

 

 

ここまでで、「パネル容量」と「実際の発電出力」の違いはイメージできたと思います。次は、「パワコン出力」と「システム出力」について整理していきましょう。まず、「パワコン出力」とは、パワーコンディショナ、通称パワコンが家庭や電力会社へ送り出せる最大の電力出力のことです。太陽光パネルで発電した電気は直流の電気として生まれ、それを家庭で使える交流の電気に変換するのがパワコンの役割です。

 

たとえば、太陽光パネルの容量が9.0kWでも、パワコンの出力が5.9kWであれば、家庭や電力会社へ送ることができる最大の出力は5.9kWまでとなります。つまり、パネルがどれだけ発電しても、パワコンが処理できる上限を超える電力は使うことができません。では、なぜパネル容量よりも小さいパワコンを組み合わせることが多いのかというと、これは“過積載”と呼ばれる設計の考え方があるからです。過積載とは、実際の発電出力がパネル容量よりも低くなることを前提にした設計手法です。パネルは理論上9.0kWの発電能力を持っていても、実際の発電出力は気温や季節によって常にそれより低くなります。

 

そのため、パワコン出力を少し小さくしても、変換しきれずにロスになる時間帯はごくわずかです。むしろ、朝夕や曇りの日など発電が弱い時間帯では、パワコンをより長く、効率よく動かすことができ、年間を通しての総発電量が増えるというメリットがあります。ここで重要なのが「システム出力」です。システム出力とは、パネル容量とパワコン出力のうち、低い方の値を指します。なぜなら、システム全体としては、どちらか一方の能力を超えて電力を供給することはできないからです。

 

また、住宅用の場合、このシステム出力を10kW未満に抑えることで、住宅用区分として扱われ、売電単価や補助金の条件が有利になるケースもあります。そして、補助金事業などで「出力」を申請時に記載するよう求められる場合、この“出力”とは多くのケースでシステム出力を指します。つまり、パネル容量ではなく、パネルとパワコンの関係から決まるシステム全体としての出力値です。

 

まとめると、パネル容量は「つくる力」、パワコン出力は「変換して送り出す力」、システム出力は「全体で実際に出せる力」です。この3つの関係を理解しておくと、見積書だけでなく、補助金申請書に出てくる“出力”の意味も正しく判断できるようになります。

 

 

 

 

まとめ

 

 

ここまで、太陽光発電における「容量」と「出力」の違いを解説してきました。簡単にまとめると、パネル容量は理論上の数字、発電出力は実際の数字です。そして、システム全体でどれだけ電気を送り出せるかを示すのが「システム出力」です。補助金事業などで求められる“出力”も、このシステム出力を指すケースが多くあります。

 

これらの違いを知っておくことで、見積書や補助金の書類を見たときに、どの数字が何を意味しているのかを正しく判断できるようになります。太陽光発電は、同じ「kW」という単位でも、使う目的によって意味が変わります。これから資料を見るときは、「この数字はどの出力を示しているのか?」を意識してみてください。

 

もちろん、太陽光パネルや蓄電池の設置だけでなく、設置後も上手に使えるようアフターフォローを重視している方は、見積りも受け付けていますので、お気軽に連絡ください!

 

 

 

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