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V2H
蓄電池
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今回はニチコンの新型トライブリッドシステム「ESS-T3」シリーズを紹介します!トライブリッドシステムとは、太陽光発電と蓄電池、V2Hの3つのシステムを組み合わせたシステムで、トライブリッドパワーコンディショナと言われる変換装置を中心としたシステム構成となっています。トライブリッドシステムのうち、パワーコンディショナと蓄電ユニットの仕様や性能については、前回紹介しましたので、今回はトライブリッドシステムの特長やV2Hスタンドの詳細、通常時と停電時の動作に焦点を当てていきます。
このトライブリッドシステムは、先に蓄電池を導入しておいて、後からV2Hスタンドを増設することができますので、電気自動車やV2Hスタンドに興味はあるけど、導入はまだまだ先かなと考えている方は、ぜひ候補の1つにしてみてください!
特長①エレムーブ(蓄電池→電気自動車)
トライブリッドシステムの特長の1つ目は、蓄電池に充電した電力を電気自動車へ移動させることができるところです。これがトライブリッドシステム最大の特長で、トライブリッドシステムでない、蓄電池とV2Hを別々で導入すると、蓄電池から電気自動車へ電力を移動させることはできません。ニチコンのトライブリッドシステムで、蓄電池から電気自動車へ電力を移動させることを「エレムーブ」と言います。
V2Hシステムだけだと、太陽光発電した電力を電気自動車へ充電させるには、その時間に電気自動車が自宅にあることが必要です。電気自動車は通勤や買い物などの移動手段で使いますので、日中自宅にあると何のために購入したのかとなってしまいます。トライブリッドシステムの場合、太陽光発電した電力を一旦蓄電池に充電しておいて、電気自動車で帰宅後に、蓄電池から電気自動車へでエレムーブすることができます。これにより、太陽光発電した電力を最大限活用して電気自動車を運転することができます。
特長②停電時に太陽光発電+蓄電池+電気自動車から
トライブリッドシステムの特長の2つ目は、停電時に太陽光発電と蓄電池、電気自動車から電気を使うことができるところです。蓄電池に充電しておいた電気を使えるのはもちろん、大容量の電気自動車の電気も使うことができるので、長時間の停電でも安心です。また太陽光発電すれば、おうちで電気を使いながら、夕方以降の太陽光発電しない時間帯に備えて、蓄電池や電気自動車に充電することができます。
特長③蓄電池とV2Hスタンドの増設
トライブリッドシステムの特長の3つ目は、冒頭でも紹介したように、まずは太陽光発電と蓄電池だけ設置して、あとから蓄電池やV2Hスタンドを増設することができるところです。お客様によって機器の様々な組み合わせができることはもちろん、ライフスタイルの変化によってシステムの構成を変えることができます。将来的に電気自動車の所有やV2Hの導入、そして、先ほどのエレムーブをしたいという方にオススメです。
特長④電力変換ロスの軽減
トライブリッドシステムの特長の4つ目は、トライブリッドパワコンなので、太陽光発電や蓄電池、電気自動車の間で、電力が移動するときに発生するロスをできるだけ軽減して効率よく電気を使うことができます。
単機能タイプの蓄電池の場合は、太陽光発電のパワコンと蓄電池のパワコンがそれぞれ1台ずつあるので、その分だけ電力変換が行われ、変換ロスが発生します。
構成機器
これら特長のトライブリッドシステムは、トライブリッドパワーコンディショナと蓄電池、V2Hスタンド、リモコン、専用分電盤から構成されています。最初は蓄電池システムだけ導入してあとから、V2Hスタンドを追加することができますし、最初はV2Hスタンドだけ導入してから、蓄電池を追加することもできます。ですので、蓄電池、V2Hどちらを設置しようか迷っている方にも相性のいいシステムです。パワコンと蓄電池の仕様や性能は前回の動画で紹介しましたので、今回V2Hスタンドの仕様と性能のみ紹介します。
V2Hスタンド・セパレート型
新型トライブリッドシステムのV2Hスタンドは、V2Hスタンドと充放電ガンの一体型とセパレート型を選ぶことができます。従来のトライブリッドシステムでは、一体型のみで、V2Hスタンドの設置スペースがないと設置することが難しかったです。セパレート型を選ぶことができるようになったことで、V2Hスタンドを電気自動車の近くに設置しなくていいので、より自由なレイアウトで設置できるようになりました。
ハイスピード拡張充電
また新機能として、ハイスピード拡張充電が加わりました。V2Hシステムの標準5.9kWに加え、電力会社と蓄電池、太陽光発電を合わせた最大9.9kWのハイスピード充電が可能となっています。
この新機能が加わった背景には、電気自動車のバッテリーが大容量になっていることがあります。初代リーフはバッテリー容量24kWhで、フル充電には普通充電8時間、倍速充電4時間ですみましたが、最新のリーフはバッテリー容量62kWhで、普通充電20時間、倍速充電でも10時間、アリアはバッテリー容量90kWhで、普通充電30時間、倍速充電でも15時間もかかります。
ハイスピード拡張充電を使うことで、リーフは6時間、アリアは9時間程度で充電することができます。ただ、このハイスピード拡張充電を使う機会はほとんどないと思ってください。出かけようとしたら電気自動車にほとんど電気がなくて早く充電したいときなどです。
運転モード・EVモード
次に、ニチコンのトライブリッドシステムの運転モードについて説明します。運転モードは、太陽光発電の余剰電力を売電する売電モードと、蓄電池に充電するグリーンモードに加えて、EVモードがあります。EVモードは、太陽光発電した電力を電気自動車へ充電することを優先します。電気自動車が自宅にあるときは、太陽光発電した電力をすべて電気自動車に充電します。
電気自動車が自宅にないときは、太陽光発電の余剰電力を蓄電池に充電して、電気自動車で帰宅してV2Hスタンドに接続され次第、蓄電池から電気自動車へエレムーブします。エレムーブしているときに太陽光発電していた場合は、その太陽光発電した電力もすべて家庭に供給せずに電気自動車に充電します。エレムーブしても電気自動車がフル充電されなかった場合は、設定している充電時間に買電して充電をします。またEVモードのときは、基本的に電気自動車と蓄電池から家庭へ電力を供給しませんが、電気自動車がフル充電になったときだけ、蓄電池から家庭へ電力が供給されます。太陽光発電した電力で電気自動車を走らせたい方にオススメです!
その他にも、手動で運転モードを切り替えることによって、時間帯に関係なく蓄電池に充電したり、電気自動車に充電したり、9.9kWのハイスピード拡張充電をしたり、エレムーブしたりすることができます。
基本動作:通常時
次にトライブリッドシステムの動作を説明します。まず、トライブリッドシステムの通常時、太陽光発電しているときは、運転モードがEVモードの場合は、太陽光発電した電力はすべて電気自動車へ充電されます。
売電モードとグリーンモードの場合は、太陽光発電した電力は、まず家庭で消費されます。余剰電力があって、運転モードが売電モードの場合は電力会社へ売電、グリーンモードの場合は、電気自動車、蓄電池の順番で充電します。
太陽光発電していないときや、太陽光発電量よりも家庭の消費電力量の方が大きいときは、蓄電池と電気自動車から放電します。蓄電池と電気自動車どちらから放電を優先するかは設定で変更することができます。出荷時の設定は蓄電池からの放電が優先となっています。どちらの電気もなくなったら電力会社から買電します。もちろん、夜間は設定した充電量や充電時間で充電をします。
基本動作:停電時
停電時は、売電や買電ができない以外の動作は基本的に同じです。通常時は、太陽光発電した余剰電力を、電気自動車に優先して充電していましたが、停電時は、蓄電池と電気自動車どちらへ優先して充電するか設定変更することができます。
まとめ
今回は、ニチコンのトライブリッドシステム「ESS-T3」を紹介しました。蓄電池から電気自動車へエレムーブしたり、V2Hスタンドを後から増設したりできることだけが特長ではなく、蓄電システムとしても業界でトップクラスの性能をもっています!現在、家庭用蓄電池の導入を検討している方も、今後電気自動車の導入を考えている方も、ぜひ候補の1つにしてみてください!
トライブリッドシステムに興味持っていただいた方や、もっとこんなことを知りたいよ!蓄電池選びでこんなことに悩んでるよ!という方は、気軽に連絡ください。
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