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蓄電池

【故障対策】EP CUBE 冬季モード追加と家庭用蓄電池における氷点下と過放電のリスク【設定方法】

 

 

今回は、カナディアンソーラーの家庭用蓄電池「EP CUBE」の「冬季モード」という、これまで他メーカーにはなかった機能が追加されましたので紹介いたします!

 

この「冬季モード」が追加された目的は、リチウムイオン電池の過放電による劣化や発火などのリスクを未然に防ぐためのものです。詳しく解説していきます。

 

 

 

蓄電池における氷点下のリスク

 

みなさんは、寒い冬にスマホのバッテリーがすぐになくなってしまう経験はありませんか?実は、家庭用蓄電池でも同じようなことが起こるんです。

 

家庭用蓄電池で使用されているリチウムイオン蓄電池は、その特性上、氷点下では充電性能が低下します。まるで人が寒い日に体が硬くなってしまうように、動きが鈍くなってしまいます。氷点下や日射量の不足などの寒冷天候が長期にわたり予想される地域では蓄電池への充電が十分できず、過放電、つまり、使いすぎの状態になってしまうことがあります。

 

そもそも家庭用蓄電池は、モニターで蓄電池残量が0%と表示されても、過放電にならないように実際には数%の電力が残っている状態にあります。安全規格で完全に放電しないよう決められています。しかし、寒冷天候が長期間続くと、モニター表示だけでなく、実際の蓄電池残量も0%になってしまいます。リチウムイオン電池が過放電されると、主に2つの問題が発生します。

 

 

 

1つ目は「電池の劣化」です。過放電によって、リチウムイオン電池の内部構造が損傷します。これにより、充電できる最大容量が大幅に減少し、最終的に電池の寿命が短くなります。

 

もう1つが「内部ショートのリスク」です。過放電が進行すると安定性が損なわれ、内部で化学反応が異常に進行する場合があります。これが原因で内部ショートが発生し、最悪の場合、電池が発熱・膨張・発火するリスクが高まります。

 

その他にも、電池が完全に損傷して電池が充電できなくなる「完全放電」状態になったり、電池セル間のバランスが崩れて、性能低下や深刻なトラブルを引き起こしたりする可能性があります。

 

 

 

冬季モード機能追加

 

EP CUBEで今回追加された「冬季モード」はこのようなリチウムイオン電池の過放電による劣化や発火などのリスクを未然に防ぐためのものです。

 

EP CUBEの「冬季モード」を有効にすると、EP CUBEは監視している温度と蓄電池残量の状況に応じて、自動的に充電モードに切り替わります。これにより天候や蓄電池残量を利用者が確認することなく、EP CUBEが自動で蓄電池を過放電から保護します。

 

 

 

具体的には、「冬季モード」を有効にすると、蓄電池残量が20%未満で蓄電池の温度が0度以上になると自動的に「蓄電優先モード」に切り替わり、充電を開始します。蓄電池残量が40%に達すると、蓄電池システムは自動的にエンドユーザーが設定した元のモードに戻ります。また、この「冬季モード」が有効になると、EP CUBEは自動的に放電下限を20%に設定します。

 

 

 

例えば、運転モードをグリーンモードで、放電下限値を10%で運用しており、「冬季モード」を有効にします。この場合、放電は20%にまでに制限されます。ここから自然放電で蓄電池残量が19%、つまり20%未満になると、「蓄電優先モード」に自動で切り替わり、蓄電池残量が40%になるまで充電し続けます。蓄電池残量が40%になると、もとのグリーンモードに戻ります。

 

「冬季モード」が有効でEP CUBEが充電中の場合、運転モードに切り替えるためには、「冬季モード」を無効にしてから、異なる運転モードを選択する必要があります。「冬季モード」は特に北海道や東北地方など、夜間に氷点下の気温が予想される地域にお住まいのユーザーにのみ推奨されています。お住まいの地域の気温が氷点下になりにくい場合は、「冬季モード」にする必要はありません。

 

 

 

 

 

EP CUBE以外の蓄電池も氷点下になる地域の方は対策を!

 

また、EP CUBE以外の「冬季モード」がない蓄電池も、氷点下になる地域にお住まいの方は、過放電の対策をおすすめします。

 

やり方は簡単で、蓄電池の放電下限値を10%や20%など高めに設定します。とにかく0%の状態が長期間続かないようにすることが大事です。EP CUBEでも「冬季モード」ではなく、放電下限値を上げるだけでも対策になります。

 

 

 

まとめ

 

今回は、EP CUBE 冬季モード追加と蓄電池における氷点下のリスクについて解説しました。過放電の状態が長く続くと、蓄電池の劣化や発火などのリスクがあることだけでも覚えておいていただきたいです。

 

もちろん、蓄電池の設置だけでなく、設置後も上手に使えるようアフターフォローを重視している方は、見積りも受け付けていますので、おお気軽に連絡ください。

 

 

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